服薬情報等提供料2——薬剤師主導で算定できる情報提供料

診療報酬・制度の解説

服薬情報等提供料には1・2・3の3種類がありますが、この記事では服薬情報等提供料2に絞って解説します。

服薬情報等提供料2の最大の特徴は、薬剤師がその必要性を認めれば算定できる点です。医療機関からの「求め」がなくても、薬剤師が自発的に動いて算定できる数少ない加算のひとつです。


基本の点数

20点(月1回)

服薬情報等提供料1(30点)より点数は低いですが、算定の主導権が薬剤師側にあるという点で意味が異なります。


算定できる3つの場面

服薬情報等提供料2には、情報提供先によってイ・ロ・ハの3区分があります。いずれの場合も、患者または家族等の同意を得ることが共通の前提条件です。

イ:保険医療機関に情報提供した場合(20点)

処方医に対して、患者の服用薬の状況等を文書で提供する場合です。副作用の疑い、残薬の状況、服用状況の変化など、薬局側で気になることを処方医にフィードバックする場面が該当します。

ロ:リフィル処方箋による調剤後、処方医に情報提供した場合(20点)

リフィル処方箋で繰り返し調剤している患者について、服用状況等を処方医に文書で提供する場合です。リフィル調剤では診察なしに調剤が続くため、薬局からの情報提供が特に重要になります。

ハ:介護支援専門員に情報提供した場合(20点)

ケアマネジャーに対して、患者の服用薬に関する情報を文書で提供する場合です。要介護または要支援認定を受けた患者で、居宅療養管理指導を同一月に算定していない場合に限られます。在宅や介護保険サービスを利用している患者で、多職種連携が必要な場面が想定されます。


服薬情報等提供料1との違い

服薬情報等提供料1服薬情報等提供料2
点数30点20点
算定のきっかけ医療機関からの求めが必要薬剤師が必要性を認めれば可
情報提供先保険医療機関のみ医療機関・リフィル後処方医・ケアマネ

1は「医療機関に呼ばれて情報提供する」受け身の構造。2は「薬剤師が必要と判断して動く」主体的な構造です。


複数の医療機関に情報提供した場合

同一月に複数の保険医療機関の医師・歯科医師に対して情報提供を行った場合は、医療機関ごとに月1回ずつ算定できます。たとえば内科と歯科の両方に情報提供した場合、それぞれで算定可能です。

また、ケアマネジャー(ハ)への情報提供と医療機関(イ)への情報提供は、別々に算定できます。同じ月にケアマネと医療機関の両方に情報提供した場合、それぞれで算定が認められます。


算定できない場合

  • 調剤基本料の注2に規定する保険薬局(いわゆる集中率の高い薬局など)
  • 特別調剤基本料Bを算定している保険薬局
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料または訪問薬剤管理医師同時指導料を算定している患者
  • 敷地内薬局(医療機関と不動産取引等の特別な関係にある薬局)が、その敷地内医療機関に対して情報提供を行った場合

現場から見て

服薬情報等提供料2のポイントは、薬剤師が「気になること」を制度として発信できる点にあると思っています。

処方医から求められなくても、「この患者、副作用が出ているかもしれない」「残薬が多くて服用できていない可能性がある」「ケアマネに薬のことを伝えておきたい」——こうした判断を、薬剤師が自分で下して動ける。それを評価する加算です。

ただ、実務上は「文書で提供する」という手間がかかるのも事実です。情報提供書の作成・送付・記録まで含めると、20点(=200円)に見合うかどうかという現実的な問題もあります。

薬剤師としての職能を発揮したいなら積極的に使うべき加算ですが、算定のための事務負担とのバランスは、各薬局で考える必要があると思っています。


まとめ

  • 服薬情報等提供料2:20点(月1回)
  • 薬剤師が必要性を認めれば算定可能(医療機関からの求め不要)
  • 患者または家族等の同意が必要(共通要件)
  • イ:医療機関への情報提供、ロ:リフィル後処方医への情報提供、ハ:ケアマネへの情報提供(居宅療養管理指導を同月に算定していない場合)
  • 複数の医療機関に情報提供した場合は医療機関ごとに算定可
  • イとハは同月に別々に算定可
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者には算定不可

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この記事の制度に関する記述は2026年6月時点の令和8年調剤報酬点数表に基づいています。詳細な算定要件は告示・通知をご確認ください。

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